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2012年6月24日 (日)

さよならありがとう。

三年前のことです。
私のお腹に赤ちゃんが来てくれましたが、心拍を確認すること無く、9週でさよならをしました。

稽留流産でした。

痛みも出血もなく、じっとお腹の中にいてくれたので、手術をしました。

赤ちゃんの状態が良くないと初めて知らされた診察の時も、手術が決定した時も、病院の行き帰りの車には、私が好きになりたてほやほやの、再始動して出たばかりのユニコーンのアルバムがかかっていました。
運転しながら正気を保つのに、曲にとても助けられたのを覚えています。

それから三年。今年の冬のことです。

再び私のお腹に赤ちゃんが来てくれました。

心拍が確認できたときは、帰りの車で思いがけずに涙がぼろぼろこぼれました。

嬉しくて、ほっとしたんだ。

回復も割り切りも早く三年過ごしてきたけれど、ここにきて、あの時のことを気にしてたんだな、と気づきました。
運転中は何となくユニコーンの曲をかけることができませんでした。
無意識の願かけのような。

それなのに。

しばらくして、お腹の赤ちゃんに異常が見つかりました。

頸部のう胞リンパ種といって、頸部に大きな腫瘍ができていました。
染色体異常の可能性も高く、妊娠を継続するのも難しい、もし生まれても合併症がかなり多いであろう、と伝えられました。

赤ちゃんがまだ苦しみの少ないうちに、人工的にさよならをしよう。
と、家族で決断を下して先生に伝えました。
赤ちゃんは十三週に入っていました。
その日は、皮肉にも私たちの結婚記念日でした。

その三日後に入院し、翌日手術をすることになりました。
私は帝王切開をしているので子宮収縮剤が使えず、手術となりました。

それにしても、手術前の子宮口を広げる処置は、(二回目ですが)やっぱり死ぬほど痛くて、過呼吸を起こしかけました…
女性の医師(補助の方?)がずっと手を握って優しく励ましてくれて、痛みじゃなくてありがたさで涙が出ました。

そして、この日(手術前日)分かったこと。
お腹の中で赤ちゃんが亡くなっていました。
思えば親孝行な子で。
これまで痛みも出血も無かったし(つわりはかなりあったけど…)、最後に「生きたままさよならさせる」という親の罪悪感も無くしてくれて。

翌日の夜、無事に手術を終えました。

術後の回復も問題無く、手術翌日には退院できました。

十三週での死産は埋葬が必要になります。
役所で埋葬許可証をもらい、それを提示することで赤ちゃんを連れて帰ることができるのです。

一泊我が家で過ごしてもらって、翌日火葬場に行きました。
日曜日だったので、家族、親戚がお別れに来てくれました。
これもまた親孝行な子…
スタッフの方の技術で、赤ちゃんの骨が残っていました。
(通常、小さな胎児の骨を残すのは難しいらしい)
小さな骨壺に入れて、一緒に家に帰りました。

手続き上必要なこともあり、名前をつけました。
まだ性別が分からない時期だったので、男の子でも女の子でもいい名前。
娘から一文字とりました。

埋葬の翌日には、近所のお寺でお経をあげてもらいました。
このお寺は娘のお友達のおうちで、お母さんとも仲が良くて事情をよく知っているので、入院前にもとってもお世話になりました。

お経を聞きながら…
今回、また、娘に兄弟をつくってあげられなかったけど…
病院の先生方、看護師の方々、埋葬場のスタッフの方々、お寺の方々、そして家族、親戚のみんなに、この子は本当によくしてくれて、

「ありがとう」という思いしか出てきませんでした。
悲しいとか、つらいとかは何故かあふれずに、ひたすら「ありがたいなあ」と。
これは不思議な経験でした。

娘には全部説明しました。
どこまで理解できているかは分かりませんが、私の入院中も、埋葬時やお寺でもいい子にしてくれました。
それで疲れが出たのかどうか、直後におたふく風邪にかかって、ゴールデンウィークは全てつぶれました。
ゆっくり休めということだったのか?

ということで、四月下旬からゴールデンウィーク終わりまで、怒涛の日々でした。

赤ちゃんの四十九日も終えて、落ち着いたのでお伝えしようと思いました。

みんな元気です。
これまでの間にも、楽しいこと、嬉しいこと、たくさんありました。

落ち着くまで自粛していたのですが(奥田氏誕生日記事は除く)、絵日記に描きたいなあと思うこともたまっているので、これからぼちぼち描いていきたいなあと思っています。

Photo
久しぶりの絵。
赤ちゃんは男の子だと娘が言うので。
笑っているといいなあ。

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コメント

最近一体どうしたのかしらと思ってたよ。
きっと私の想像以上に大変だったことと思います。
13週の小さな小さな赤ちゃんと一緒におうちへ帰ったご夫妻の気持ち。。。想像もできないけど涙が止まりません。

何事もすべて意味あってそうなっているはずだから。
見守ってくれる天使が増えたQちゃん一家に、ますます笑顔と幸せが満ち溢れますように。

心身ともにどうかお大事に。

投稿: ゆきち | 2012年6月24日 (日) 20時55分

遠く離れているけど空は繋がっているから、こちらからも空を見上げて合掌させてください。
親孝行な息子さんだから、そのうちたくさんの笑顔を手土産に戻ってきてくれるはず。すっごくいい子だから、なかなか手放したくないくらい空の上でも可愛がられているんでしょうね。
うちの息子も一度空へ忘れ物を取りに帰ってから再度やって来たんだよ。だから大丈夫。大丈夫大丈夫。こんなことしか言えなくてごめんね。

投稿: みぃ | 2012年6月24日 (日) 21時43分

Qちゃん、つらかったね。Qちゃんの日記も、みなさんのあたたかいコメントも、読んでて涙が止まりませんでした。

私も去年、治療の末にやっと2人目を授かったのに、まさかの子宮外妊娠で、自分の片側の卵管ごと失いました。
とってもつらくて悲しかったけど、Qちゃんが書いてるとおり、家族や友達、同僚、病院スタッフの方をはじめ、たくさんの方々に支えてもらって、あたたかさをもらって、自然と感謝の気持ちが湧き出てくるんですよね。

あたたかい涙に変えてくれるイラスト、とっても素敵です。

全部、そういう流れになっていて、私たちが経験すべきことだったんですよね。
2人目ができてもできなくても、素敵な未来があることに変わりはないと思います☆

投稿: kishiyo | 2012年6月24日 (日) 22時00分

胸が痛いです。ただ、手を合わせたいと思います。穏やかに日々が過ごせますよう。気持ちも体も、お大事になさってください。

投稿: るる | 2012年6月26日 (火) 07時11分

ゆきちさま。

ゆきちちゃんはこういう時、いつもすぐに言葉にして返してくれるよね。
とても嬉しいです。ありがとう。

つらい経験というのは、もちろん同じ経験をしないと
「想像できないし、分からない」んだよね。
でも、分かって欲しいんじゃなくて、ゆきちちゃんの
ように、そのことに心を痛めてくれた(痛めさせたのは
申し訳ないけれども)、ということにとても感謝です。

投稿: Q(お返事) | 2012年7月 1日 (日) 07時58分

みぃさま。

コメントありがとう!本当に嬉しいです。
こちらも、月齢を無視したハッスル息子くんにいつも癒されております。

空の上で可愛がられているって、いい表現だなあ。
戻ってきてくれるのならもちろん大歓迎だけれど、
そのまま空の上で可愛がられてることになっても、
大丈夫です。そんな心境。

大丈夫だよ。ありがとう。大丈夫大丈夫。

投稿: Q(お返事) | 2012年7月 1日 (日) 08時04分

kishiyoさま。

コメントありがとう。
kishiyoもこういう時に言葉にしてくれるよね。
なかなか難しいことなのに、ありがとう。

kishiyoもつらかったね…
このような所でつらい体験を公にさせてしまい、ごめんね。
事実としてはつらくて悲しいのだけれど、周囲の方々の
支えやあたたかさをもらって感謝の気持ちで一杯になる、
というのは何とも言えない深い経験だよね。
大事な経験をさせてもらいました。

イラストは、息子を描こうというのだけ決めてて、直前に
ぼわ~っと構図が浮かんできたのでそのまんま描きました。
何かしらが伝わったのなら嬉しいです。

>2人目ができてもできなくても、素敵な未来があることに変わりはない

まさにそうだね!
今は強がりなどではなくて、本当にそう思います。

投稿: Q(お返事) | 2012年7月 1日 (日) 08時28分

るるさま。

胸を痛めてくれたことに、申し訳ないやらありがたいやら。

時の流れというのは素晴らしく、すっかり穏やかです。
気持ちも体もかなり回復し、整理できたからこそ記事にできたのだと思います。

コメントありがとうね。嬉しいです。

投稿: Q(お返事) | 2012年7月 1日 (日) 08時36分

Qちゃんへ。
涙が止まらない…みんなのように上手に言葉にできないです。
前向きにいようとするQちゃんのココロに頭が上がりません。私なら多分立ち直れないかもしれません。
私がQちゃんのことで気になっていることは、無理に元気な素振りなんかしないで、辛い気持ちが少しでもあったら一人で抱え込まないでね。相談してね。ユニコーンのアルバムの話を聞いて、もしかしたら本当はすごく辛いんじゃないかなと察したから。

投稿: 桃パパ | 2012年7月 7日 (土) 07時07分

桃パパさま。

コメントありがとうございます。
人によっては大きくショックを与えてしまう記事に
なってしまったなあと今更ながら思っているところです。

ご心配かけてすみません。
実際のところは、本当に元気ですよ。
元気じゃないときはブログも書けなかったので。
「辛い」というか、真実を知るまでが一番重くて、
受け入れた後はむしろすっきりしていました。

そして、前向きになろうとしているつもりはないんです。
全部流れに身をまかせている感じです。

もちろん心が不安定なありましたが(自覚してても
コントロールできないような)、
日常はやむなくやってくるわけで、毎日を繰り返すうちに
ご飯はおいしいし、テレビは面白いし、やっぱりユニコーンは
いい曲だし、という風にちゃんと感情も元通りになっていました。

強がってもなくて、本当に流されるままです。
それが、あとから振り返って、客観的に「立ち直ってる」
状態に見えるのならそれでいいのかな、と。

投稿: Q(お返事) | 2012年7月 7日 (土) 08時02分

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